部分塗装でHGUC ガンダムを簡単仕上げしてみよう

今回は「HGUC No.191 RX-78-2 ガンダム」を部分塗装&つや消しトップコートで仕上げます。
新たな試みとして塗料はアクリジョンを使用してみましたので、制作過程と一緒に紹介していきたいと思います。

手軽にできるのを重視して、洗浄などの手間を極力減らした工程になっていますのでぜひ読んでみてください。

使った道具

まずはじめに今回使用した道具を紹介します。
一度買ってしまえば長く使えるものが多いので、もし持っていないもので興味があればぜひ使ってみてください。

これがないと始まらない。パーツをランナーから切り出すのに必要なニッパー。

刃の耐久力が高い普通のニッパーでパーツを切り出してから、切れ味抜群のアルティメットニッパーでゲート跡をきれいに処理するというのが私のいつもやるパターンです。
この2度切りがゲート跡の白化をかなり抑えられるのでおすすめです。

微美(びび)鬼斬 四角

微美(びび)鬼斬 四角

1,320円(12/27 10:31時点)
Amazonの情報を掲載しています
オルファ(OLFA) リミテッドAK アートナイフ Ltd-09

オルファ(OLFA) リミテッドAK アートナイフ Ltd-09

888円(12/27 10:31時点)
Amazonの情報を掲載しています

ゲート処理で便利な道具。細目の鉄ヤスリとデザインナイフです。
スジボリ堂の鬼斬シリーズは軽い力でどんどん削ることができて非常に使いやすいです。
しかも紙やすりなどが無くてもそこそこ綺麗な表面に仕上がります。

デザインナイフはパーツからはみ出した塗料を削ったり、シールの余白カットなどに使えます。

スジボリに使用するチゼルです。持ち手と刃が別売りなので購入時に注意。
パーツの甘いモールドを彫り直すのに使うので、タガネやニードルがあればそれでも大丈夫です。

水性ホビーカラーとは性質が異なるアクリジョン。
匂いが殆どないうえ水で濃度を調整することもでき、速乾性も高いので使いやすいです。
特に今回も使用するベースカラー系は隠蔽力が一般色と比べて段違いに高いので、ぜひ一度試してみてほしい塗料です。
今回はこの3色を使いました。

筆は好きなものを使えばいいと思います。
このキットでは細かい部分の塗装が多いので細い筆を選択しました。

薄め液は主に筆を洗うときに使いました。
スチールボールを2個ほど塗料瓶に入れると混ぜ棒を使わずに撹拌できるので便利です。

スミ入れはMr.ウェザリングカラーのグランドブラウンとマルチグレーを使います。
タミヤのスミ入れ塗料はエナメル塗料なのでパーツが割れる恐れがありますがこちらは油性塗料なのでその心配もなし。
瓶の中にメタルボールが入っているので振るだけで撹拌もできます。
乾く速度は結構ゆっくりなのでのんびり作業で進めることが可能ですが匂いはちょっと独特。

接着剤用筆はウェザリングカラーの蓋に取り付けます。
ウェザリングカラーには瓶タイプの接着剤のような筆がフタ部分に付いていないのですが、この接着剤用筆をそのまま取り付けることができます。
筆洗いの手間を省けるのでウェザリングカラーを使う場合はぜひこれを取り付けてから使ってください。

ティッシュでスミ入れを拭き取っていた頃に自分に教えてあげたいアイテムNo.1、キムワイプ。
繊維がポロポロつくことも無いのでとても便利なアイテム。コスパも良し。

プレミアムトップコートは私にとってもはやマストアイテム。
今回はつや消しタイプを使います。

作業過程

スミ入れ(Mr.ウェザリングカラー)

ウェザリングカラーでスミ入れをしていきます。
モールドに塗料を流して、5分くらいしたらキムワイプではみ出た部分を拭き取っています。
乾くのが遅く20分くらい経ってからでも拭き取れるのでそこまで急がなくても大丈夫なので安心。
力を入れすぎるとモールドに流れた塗料まで消えてしまうので注意。

拭き取ったらこんな感じです。
白いパーツにはマルチグレー、他のパーツにはグランドブラウンでスミ入れしました。

Mr.ウェザリングカラーについてはこの記事でも紹介しています。
このゼータガンダムヘッドはウェザリングマスターと組み合わせてちょい汚し仕上げをしました。

スミ入れの筋彫り

モールドの甘いパーツにはスミ入れがしっかり入らず、拭き取るときれいに消えてしまいます。
そんなときはチゼルでモールドを彫り直します。

彫り直してスミ入れしたのが右側。
くっきりした線が入りました。

マイクロチゼルの紹介記事はこちら。
HG オリジンガンダムで実験しています。

部分塗装(アクリジョン ベースカラー)

期待の新星、アクリジョン。
本来このベースカラーの上に通常のアクリジョンの別カラーを重ね塗りしていくのだと思いますが、今回はベースカラーの時点でこのガンダムと色が合いそうだったのでこれだけを使用します。

塗ってみた。
信じられないほどの隠蔽力を見せてくれました。
イエローの部分塗装って結構苦手だったのですが、このベースカラーは今後重宝することになりそうです。

匂いがほとんどしないので周りにも優しいですね。

ちょっとはみ出しすぎたのでデザインナイフで削りました。
削った部分が明るくなっていますが、つや消しトップコートをしたらほぼ目立たなくなります。

頭部のインテークもベースグレーで塗っていきます。
はみ出た部分はデザインナイフで削るだけ。

パーツを組み立ててバランスのチェック。
頭部のツインアイは歪んでいるとかっこ悪いので、できるだけ修正していきます。
額のメインカメラはベースカラーのレッドを使用。

細かいですが、こういうパーツ裏などもちょこちょこベースグレーで塗ってみました。
こういうところは関節の隙間から見えることがあるので、そこをカバーしていく感じです。

フロントアーマーの分割

いつものフロントアーマーの独立可動処理です。
真ん中を分断するだけでOKなので、アンテナのフラッグカットと同じくほぼ毎回加工する部分です。

フロントアーマーの分割についての紹介記事はこちら。

アンテナのシャープ化

頭部アンテナには安全のためのフラッグがあります。
見た目的にあまりかっこよくないのでニッパーや鉄ヤスリを使って処理します。

アンテナのシャープ化についての記事はこちら。

組み立て

組み立ててみました。
これからつや消しトップコートをして完成です。

プレミアムトップコートできれいに仕上げるために、この記事を読むとさらに理解が深まると思います。

完成

手首は「HG 1/144 RX-78-2 ガンダム[2020年ドバイ国際博覧会 日本館PRアンバサダー]」から拝借しました。
この握り手はとてもいい出来だと思うのですが、いかんせん入手手段がなさすぎるのでもっと流通してほしいですね。

完成

せっかくなので素組み状態のガンダムと比較していきます。
光源による光の反射が抑えられて、落ち着いた仕上がりになりました。

スミ入れや各部のグレーによる部分塗装で情報量も増えています。

背面。
シールド裏はモールドの彫り直しもせずにスミ入れしましたが、ここがきれいに入ったのは良かったです。
濃い色のパーツにはスミ入れでマルチブラウンを使用したことでやや錆がかった色になりました。

アクション

何枚かアクションを撮ったので見ていきましょう。
ここでのポーズはすべて素組みレビューでも撮影していますので見比べてみるのも面白いかもしれません。

空中でビーム・ライフルを構えたポージング。
目立たない部分ですが足裏のスラスターもマルチグレーで塗装しています。

比較つきで1枚。
シールド裏のモールドはけっこう見栄えに影響するので、スミ入れ効果もかなり高い箇所な気がします。

ビーム・サーベルを持たせてみました。
このキットのサーベルエフェクトはちょっと長すぎるので、旧版のHGUC ガンダムに付属しているパーツくらいの長さがちょうどいいと思っています。

まとめ

いかがでしたでしょうか。
エアブラシや塗装ブースなど、プロモデラー御用達の工具を揃えるとなるとかなりの費用が必要になってきます。
少ない道具を使った部分塗装でもこれくらいのクオリティものが作れるので、もし興味があればぜひチャレンジしてみてください。

最後まで記事を見ていただきありがとうございます。